2017年12月18日01:22
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【映画】「DESTINY 鎌倉ものがたり」の感想・解説

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DESTINY 鎌倉ものがたり(山崎貴,2017年)
※このブログにはネタバレが含まれておりますので注意して下さい。

【予告編】

【あらすじ】
「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴監督が、同作の原作者・西岸良平のベストセラーコミック「鎌倉ものがたり」を実写映画化し、堺雅人と高畑充希が年の差夫婦役で初共演したファンタジードラマ。幽霊や魔物、妖怪といった「人ならざるもの」が日常的に姿を現す古都・鎌倉。この地に居を構えるミステリー作家・一色正和のもとに嫁いできた亜紀子は、妖怪や幽霊が人と仲良く暮らす鎌倉の街に最初は驚くが、次第に溶け込んでいく。正和は本業の執筆に加え、魔物や幽霊が関わる難事件の捜査で警察に協力することもあり、日々はにぎやかに過ぎていった。しかし、そんなある日、亜紀子が不測の事態に巻き込まれ、黄泉の国へと旅立ってしまう。正和は亜紀子を取り戻すため、黄泉の国へ行くことを決意するが……。主演の堺、高畑と同じく山崎監督作初参加の安藤サクラ、中村玉緒をはじめ、山崎組常連の堤真一、三浦友和、薬師丸ひろ子ら豪華キャストが集結した。
映画.comより引用

【感想・解説】
堺雅人と堤真一が好きなので見てきました。
魔界モノファンタジーということであまり期待はしていなかったのですが,不作だったと言えども今年度No.1でした。堺雅人と高畑充希が演技上手すぎて涙が出てしまいました。。
この記事では
①伏線
②DESTENYとは
の順で感想と解説を書いていきます。

①伏線
伏線がわかりやすいので,わかった分だけ箇条書きで書いていきますね。
・一色先生が生まれた時に手に持っていた牙は前世で天頭鬼を倒した時のもの
・天頭鬼の部下の赤鬼は,いたずらではなく初めから亜紀子の魂を黄泉に送るために魔界松茸を入れていた。
・亜紀子は魔界松茸を食べて魂が抜けやすい状態になっていたので簡単に魂を取られてしまった
・亜紀子が夜市で手に取って一色先生にどこにおくんだと諌めされた置物,買おうとしたお盆,納屋で見つけた掛軸,貧乏神が持っていた小さいフィギュアのようなものは一色先生の前世と天頭鬼の戦いを象ったもの。

特に最後の伏線はエンドロールで品物のアップが映され,観客をあっと驚かせます。

②DESTENYとは
上の伏線,つまり同じような戦いが行われて二人が結ばれ続け,因果を引き寄せ続けた,というのが運命(DESTENY)なんだと思います。
「運命は変えられる」というテーマも多い中,変わらない絆の方を描いた作品ですね。

ただ,いくつか考えたことがありました。
1つ目は,同じようなことが世代に渡って繰り返される世界において,編集者の本田の運命はずっとああなのだろうか,ということです。
先に亡くなり,妻と子を見守ろうとして新しい夫を受け入れなければならないという,死後の者ならではの苦痛を受ける運命です。
ただこれは考えようによっては,本田が一色先生と亜紀子のように運命で妻子と出会い続けている可能性や,逆に一色先生と亜紀子が今後本田のようになる可能性もあるわけですね。
2つ目は,同じようなことが世代に渡って繰り返される世界なのに,貧乏神は平安時代からずっと優しくされてこなかったということなのです。
彼の運命はサイクルが長いのか,神だから転生していない以上関係ないのか,色々な可能性が想起されます。今回貧乏神は初めて優しくされたみたいですが,もしここで茶碗をもらっていなかったら今世の亜紀子はどうなっていたんでしょうかね。
3つ目は,これら全てをある程度説明をつけようとすると,運命には変えられるものと変わらないものがあるとしたり,変わらない運命にも運命を変える努力と同じような労力が求められるということが考えられます。
運命ってなんなんでしょうね。


高畑充希が黄泉に旅立つシーンでもうだめでした。あの場面の二人の演技だけで満点です。
評価:★★★★★(5/5)






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